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“エ プルーリブス ウヌム”

 かつて米国を旅行したとき、同国の硬貨には"E PLURIBUS UNUM"の印刻があるのに気づいた。“エ プルーリブス ウヌム”と発音する。ラテン語だから意味はすぐわかった。なるほど「多数から一つに」か。原住民や多くの移民で成り立っているからこそアメリカ合衆国なのだ、という国の成り立ちを端的に表し、国璽の文言でもある。だが、トランプという大統領の出現で、そのUNUM(一つに)が今二つに分裂しかかっている。 
 現在の米国は奴隷制廃止か存続かで世論が真っ二つに割れた南北戦争前みたいだ。しかし、あの時とは違って今の分裂は米国内だけでなく、世界中に波及している。あの時の大統領リンカーンは奴隷解放の側に立ち、他者排斥とは逆だったが、現大統領は白人と自分の利益本位の利己主義に立ち、排除の論理で動いている。かつての分裂は南北間だったから南北戦争と言われたが、もし今の分裂が戦争にまで行くとしたら何戦争と呼ばれるだろうか? 
 自分たちのことしか考えないから、利己主義戦争とでも呼ばれるのだろうか?それとも、自分たちの利益、安全、繁栄を脅かす他者は全部排除するから排他戦争?あるいは、移民が来なければ安全で失業がなくなると妄想するから妄想戦争とか、嘘ももう一つの事実だと強弁するから、独りよがり戦争とか呼ばれるかも。アメリカ第一主義なら、当然他の皆は損を蒙る。そうなれば皆がアメリカを憎み、嫌い、そっぽを向き、その損はやがてアメリカにはね返るだろうに、それを賢いと思って他者と交渉を強行するなら、それこそ愚行だ。
 彼には高邁な理想がない。役立つか無駄か、得か損か、好きか嫌いかぐらいの単純な基準ですべてを判断し、得になるなら嘘も平気、人を傷づけても意に介さない。利害が相反し、意見が衝突し、信念が違う無数の人々を一つにまとめ、和ませ、分かち合わせてこそトップなのに、むしろ逆を行なっている。その支持者が国民の半数だというのも情けない。彼らに言いたい。硬貨にある"E PLURIBUS UNUM"をもう一度よーく見つめてみたらどうか。
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プロフィール

余生風

Author:余生風
「聖書温故知新」
「思いつくまま、気の向くまま」
折にふれ「水彩画」も紹介してまいります。

「手を貸す運動」創始者
社会福祉法人「地の星」理事
元玉川大学教授

佐藤正明(余生風)ホームページ
「絵画と心」

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